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個人事業主がiDeCo(確定拠出年金)を節税目的で始める前に知っておきたいこと

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確定拠出年金

個人事業主の節税ツールとしては、iDeCo(確定拠出年金)が有名ですよね。

僕も個人事業主なので、節税に役立てたいと思って、今回、本を3冊買って勉強しました。

結果、学んだこと。
たしかに税金面でものすごく優遇されている。
それは疑う余地はない。

でも、同時におおきなデメリットがあることも分かりました。

それは、積み立てたお金は自分のものであるにもかかわらず、60歳になるまで自由に引き出さないということ。

年金なんだから当たり前じゃんという声が聞こえそうですが、そうなんです。
iDeCoは年金制度であって、節税ツールではないんですね。

勉強してみるまで、その認識が僕には欠けてたんです。

iDeCoの節税メリットはたしかにあります。
でも、自由に動かせる手元のお金は減ってしまう。

iDeCoを始めるのなら、それを理解した上でやるべきだと思います。

モデルケースを挙げて説明します。
年齢が40歳、年収1,000万円の個人事業主、Aさんの場合です。

iDeCoによる節税額

40歳のAさんが節税目的でiDeCo(確定拠出年金)をはじめました。
毎年81万6,000円を、60歳まで積み立てるとします。

この場合にAさんが得られる節税効果はいくらか。

詳しい計算過程は後で書きますが、結論から言うと、Aさんはなんと、20年間で約400万円も節税することができます。

年にならすと20万円の節税。

かなりの額ですね。

iDeCoの節税効果の高さは誰もが納得するところだと思います。

拘束されるお金

iDeCoを利用するとかなりの額を節税できることが分かりました。

では、視点を変えて、毎年の手元に残るお金はどうか。
自由に動かせるお金が増えるのでしょうか。

残念ながらそうはなりません。
iDeCoをやることで、自由に使えるお金は減ってしまいます。

これも計算してみると、節税分を加味してもだいたい年に57万円づつ、手元の資金が拘束されていきます。

もちろん、57万円がなくなってしまうわけではありません。
あくまでも自分のお金としてiDeCoの口座にあります。

でもいざというときに使えない。
どうしても必要だと駄々をこねても、60歳になるまではどうにもならない。
そういうお金が年に57万円づつ増えていくことになります。

iDeCoで得られるお金と失うお金

Aさんのケースをまとめます。

  • 得られる節税効果は年間20万円。
  • その代償としていつでも自由に使えるお金を年間57万円失う。

そういうことになります。

40歳の時に拘束された57万円は19年間自由を失います。
41歳なら18年。
42歳なら17年。

20万円の節税のために、57万円の自由を捧げるか。
その部分の判断ですね。

もちろんAさんはモデルケースの一つであって、人によって金額は全然違ってきます。

でも、金額が違っても本質は変わりません。
節税できる額と、その対価として拘束されてしまうお金を天秤に掛ける。
そのうえで加入するかの判断をすべきです。

じゃあ僕はどうするか

じゃあ、僕はどうするか。

僕は加入しないことにしました。
少なくとも今は。

節税面ではものすごく魅力的ですが、自分のお金はすべて、いざという時に使える状態にしておきたい。
なので加入は見送りです。

ただ一方で、50歳になったら加入するのもありかなとも思っています。

iDeCoは、10年間加入しないと積み立てたお金を受け取る資格が得られません。
60歳で受け取るためには少なくとも50歳からスタートしないといけない。

50歳で加入するとしたら、資金が拘束されるのは最長で10年です。

10年くらいならいいかなと。

なんで10年ならいいのって聞かれても、「好み!」としか答えようがないですけど、10年ならゴールが見えている気がします。
50歳のときに積み立てた81万6,000円は、10年後にそれなりの節税効果とともに手元に戻ってくる。
それだったらギリギリ許容範囲です。

ということで、僕はその方針で行くことにします。

最後にAさんの計算過程を付録として載せておきます。
あわせてご覧ください。

iDeCoによる節税額の計算過程

60歳までの積み立て額

Aさんが毎月6万8,000円積み立てると年間81万6,000円

60歳までの20年間で、合計1,632万円になります。

所得税・住民税の節税額

では、節税効果はどのくらいあるのでしょうか。

所得税・住民税の節税額は、iDeCoナビでざっくりと計算することができます。

年収1,000万のAさんのケースでは合計489万6,000円になります。
年間24万4,800円の節税です。

拘束されるお金

Aさんが自由に引き出せなくなるお金はいくら増えるのか。
これは積み立て額から所得税・住民税の節税額を引くことで算出できます。

年間積み立て額81万6,000円 − 節税額24万4,800円 = 57万1,200円

拘束されるお金は年間57万1,200円です。

受け取り時の所得税・住民税

60歳になって1,632万円を受け取るときにも税金はかかります。

退職による収入がiDeCoだけの場合、所得税と住民税の合計額は82万8,994円になります。

詳しい計算を下に書きました。

◎ 退職所得控除
40万円 × 20年 = 800万円

◎ 退職所得
(退職による収入1,632万円 − 退職所得控除800万円) × 1/2 = 416万円

◎ 所得税及び復興特別所得税
(退職所得416万円 × 所得税率20% − 控除額42万7,500円) × 102.1% = 41万2,994円

◎ 住民税
退職所得416万円 × 住民税率10% = 41万6,000円

20年間で得られる節税効果

Aさんが20年間で得られる節税効果は、所得税・住民税の節税額からiDeCo受け取り時に支払う税金を差し引いた額になります。

489万6,000円 − 82万8,994円 = 406万7,006円

20年間iDeCoを続けることで、Aさんは合計406万7,006円の節税効果を得られることになります。

最後に

iDeCoにはとても高い節税効果がありますが、その反面で、手元の資金が長期間にわたって拘束されてしまうというデメリットもあります。

悩ましいですね。

でも僕はやりません。
自分のお金は、好きなときにいつでも使える状態にしておきたいので。